卒業生の皆さん、保護者の皆さん、先生方、本日はご卒業誠におめでとうございます。
 上山市議会を代表して、一言お祝いの言葉を述べさせていただきます。
 
 この6年間、いろいろなことがありました。楽しいこと、うれしいこと、辛いことや苦しいこともありました。みなさんが一年生から二年生になろうとする、ちょうど今頃、東日本大震災がありました。津波で多くの命が犠牲になりましたが、ご家族・親戚・友人・知人を失った方もいるのではないでしょうか。私もその一人です。また、福島原発事故で未だにふるさとに帰れない人がたくさんいます。この上山市にも80名の方が福島から避難してきています。
 
 上山市の姉妹都市になっている名取市。ここでも大きな被害がありました。
 
 最近、津波で10歳の子どもを失ったお母さんの話を聴く機会がありました。大切な子どもを失ったお母さんの気持ち、本当に悲しかったと思います。出来ることなら変わってやりたい、自分も死んで息子の所に行きたいという思いにもかられたそうです。
 
 そのお母さんは、今、悲しみを乗りこえて、被災地を訪れる方々に震災や津波の状況を語る語り部として活躍されています。
 
 毎日、泣き明かしていたお母さんが、なぜ立ち直ることが出来たのか、大切な二つのことを教えられました。
 一つは命の大切さということです。息子の大切な命を失い、深い悲しみにくれる一方で、テレビや新聞では人を殺したり自ら命を絶つニュースが毎日のように報道される。学校では「死ね」「消えろ」といった、命を軽んじる言葉でいじめがくりひろげられている。こうした今の状況に対し、このお母さんは何よりもこの世で大切なことは命なんだよ、息子の人生は短かったけどこのことを教えてくれたのは息子なんだよと、命の大切さを語り部として訴えているとのことです。
 
 このお母さんが訴えている二つ目のことは支え合うと言うことです。津波ですべてが流された後、多くのボランティアの人たちが様々な支援を行ってくれました。その中でも感動したのは、自分も災害にあって家を流され、大変な思いをしているのに、自分のことよりももっと苦しんでいる人たちのために一生懸命働いている人たちがいたということです。そのことで支え合うことの大切さ、いっしょに共感することの大切さを知り、泣いてばかりいちゃいけない。息子のことを忘れないためにも、息子の生きた証を残すためにも語り部として活動しようと思ったそうです。
 
 「人」という漢字があります。この「人」という文字は、倒れそうな人をもう一人の人が必死に支えているのを表しているそうです。人というのはもともと支え合うものなのですね。
 
 市議会も命を大切にする社会、支え合う社会をつくるためにがんばります。
 みなさんもいかに自分が多くの方々から支えられてきたか、思いをめぐらしてみて下さい。これまで一生懸命育ててくれた家族の方、毎日遅くまで仕事をしていろんなことを教えてくれた先生方、毎朝雨の日も雪の日も交通事故にあわないよう街頭で見守ってくれた地域の方々、うれしいときは一緒に喜び、悲しいときは慰めてくれた友だち、そうしたたくさんの人に支えられて今日の旅立ちの日があるわけです。
 どうか中学に行っても、一人じゃないんだ、多くの方々に支えられているんだという気持ちを忘れず、一生懸命勉強して、スポーツに励み、友情を育んで下さい。そして広く優しい心を持つ人間になって、平和な支え合う社会をつくってほしいと思います。
 Boys and girls , be ambitious !
 このことを祈念してお祝いの言葉とします。
 今日は本当におめでとうございます。